あの夜

2006年9月25日コメント (1)
寝静まった街の片隅にある小さな公園で

小さなベンチに座りながら、二人、

白い息を吐きながら、月を眺めていた。


いつものように通り過ぎる街の片隅に、

いつものようにポツンとある、ありふれた公園。

なぜだろう。その日だけは、確かに、

全てがいつもと違うように感じて。


先のことなんか何もわからない。

遠い異国の地に思いを馳せることが出来るほど大人じゃない。

何の確信もない。不安だらけの毎日の中で、

なぜかその日その瞬間だけは、全てに満たされたような気持ちになって。



「あぁ、今、この瞬間が、永遠に続けばいいのに」



そんなことを考えながら、冷たい夜風さえ心地よく感じた。

初めて永遠を感じることが出来た、いつもと同じ静かな夜だった。

コメント

nophoto
2006年9月30日2:24

昔は永遠を信じないことで、自分は大人だと思ってた。
今は永遠を信じることで、あの頃よりも大人だと思える。

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索